EGO-LOG

40代2児の父。主にプログラム学習と開発、仮想通貨、メタバース、たまに関係ないことを綴る。

(2022/3/28)セカンドライフと新興メタバースに思うこと.3(End)


前回→(2022/3/27)セカンドライフと新興メタバースに思うこと.2 - EGO-LOG


前回、メタバースを赤裸々に語るためになる動画があるよーとご紹介した動画。

www.youtube.com

ここで語られている内容で、自分がモヤっとしていることは全部語られていました。

ので、ざざっとまとめて終わりたいと思います。

 

メタバース×NFT

まず、数か月前から急にメタバースという言葉をよく聞くようになって。

そこで語られていたのは、前回紹介したcluster、Decentraland、Cryptovoxels、The Sandboxなど。

これらが今までのメタバースと何が違うかというと、土地やアイテム、アバターがNFTで管理されていて、専用の暗号通貨で取引されていること。(cluster除く)

NFTは一言でいうと、アイテムなどに世界に一つしかないID(トークン)をくっつけて、それが替えが効かないたった一つのものですよとできる仕組み。
ただし、アイテムや土地もただのデータなので、コピーはできてしまう。
でも、正しいID(トークン)は一つしかないので、コピーしてもバレてしまいますよということ。

その仕組み自体は良いのかもしれないが、いかんせん売買が仮想通貨で行われるのがクセモノで。
価値の変動が大きい仮想通貨でのやり取りは、
普通にメタバースを楽しもうというよりは、土地などを安いうちに買っておいて価値が出たら売るなど投機的な目的で売買されるのでは、と警戒があった(多分)。

セカンドライフやその他メタバースで純粋に楽しんでいた人々から見ると、
メタバース×NFTの組み合わせは投機を目的とした邪道なものに感じたのではないかなーと思う。


■外野がメタバースを仕切ろうとする

さらに↑の動画でも語られていたのは、セカンドライフが盛り上がった2007年頃。
企業が一時的な盛り上がりに乗っかってメタバースに参入しようとしてきたとのこと。
また、「こういう先進的なしくみには規制が必要だ!」となんちゃらという協会を作ろうともしたそうな。

でも、リーマンショックが発生した途端、余裕の無くなった企業は去っていき、残ったのは元から生活していたユーザ達。
売り上げはほとんど変わらなかったんだそう。

そして2021年以降、新たなメタバースが立ち上がってきたら、
また同じように規制が必要だ!協会つくらなきゃ!とがんじがらめにしようとしてくる輩や、
某靴メーカーみたいなメジャー企業がメタバースの土地を買って、盛り上げていきますよーと御旗を振って暴れまわろうとしている。

automaton-media.com

さらに今回は仮想通貨という不安定なものまで絡んできたから、先住民からすると「絡んでこなくて結構!」と距離を取りたい気分になってもおかしくはないかな、と。


■何でも先行してるセカンドライフ

ここまで読まれて気づいた方もいらっしゃるかもしれない。

NFTメタバースでは、仮想通貨でやり取りをしていて先進的と感じるかもしれないが、
セカンドライフはゲーム内通貨(リンデンドル)を購入して、それでメタバース内で売買ができる。
現実のお金に戻すこともできる(ですよね?)。
仮想通貨のようなシステムが10年以上前から実現している。

それから、さっき出てきたNFT。
NFTメタバースでは、アイテムや土地やらアバターにNFT(一個しかない番号)を付与して、オリジナル性の確保を実現している。
先進的!
と思うかもしれないが、セカンドライフでは、どんなに小さいもの、アクセサリやアバターのパーツにもそれを作成したユーザ名が刻まれているんだそう(完全な動画の受け売り)。
ツールを悪用するとコピーできてしまうそうだけど、それでも作成者ユーザは刻まれているので不正はしにくいシステムになっている。
不正複製の抑止もセカンドライフでは昔から実現している。

つまりはセカンドライフは今最新と言われてるメタバースの要素はとっくの昔に実現できてるんですよってこと。


■最後に

セカンドライフで検索すると、(老人ホームのリンクは除いて)上位にくるのが「失敗」。

forbesjapan.com

前述のとおり、セカンドライフは失敗どころか大成功で、
2007年当時に参入しようとして撤退していった企業が失敗なだけ。
20年続くWebサービスが失敗なわけがないよね。
ずいぶん長い間忘れてたけどね・・最近のメタバースの盛り上がりで思い出させてもらいました。

メタバースは数あれど、セカンドライフほどその空間で生活しているのを実感できる場所は他に無いと思う。
これからも続いていくんだろうな。

メタ社が頑張ってVRメタバースを普及させようとしてるけど、
まだ高価なPCが必要だったり、VRゴーグルが必要だったりと敷居は高い。
メガネと変わらないようなVRゴーグルや、スマホで動作するシステムが出てこない限り、ライトユーザまで巻き込むのは難しいだろうね。
5年後ぐらいには、メタバースがもっと身近なものになってるといいなあ、などと思いつつ。


以上、お付き合いありがとうございました。