【メタバース進化論】第2章の感想
1章からの続き。
■ソーシャルVRとは
第2章は「ソーシャルVR」
ソーシャルVRはVR空間でアバターを使ってコミュニケーションできるサービス。
ここからはVRが前提の内容になっているようです。
■メジャーなソーシャルVR
メジャーなソーシャルVRは4つあり、
- VRChat
- NeosVR
- Cluster
- バーチャルキャスト
が挙げられる。
それぞれ一長一短で、個人的に使ってみたいのはNeosVRで、
メタバース上でオブジェクトが自由に作成できたり、クリエイト技術を持つアバターが他のアバターの顔をメタバース上で改造することも可能らしい。
そのシーンの画像が紙面に載っていて、それを見た時に
お茶の水博士がアトムを診るシーンや、ターミネータ2でチップを取り出すシーン何かが頭に浮かんだけど、人とロボットでもない、アバターがアバターをメンテナンスしている映像が斬新に映った。
本書では1章で挙げたメタバースの7要素について、それぞれのサービスが各要素をどれくらい満たしているか表になっている。
NeosVRは創造性には長けているが、同時接続性が低い。
他のサービスも同時接続性には長けるが用意されたものしか使えなくて創造性がないものもある。
どのサービスも経済性、どのように収益をあげるか、運営だけでなくユーザ間での経済は特に難しい様子。
■Horizon Worldsへの懸念
Meta社が開発・提供中のHorizonWorldsへの懸念も書かれていて。
該当のサービスの画面をぱっと見た感じ、日本人で魅力的だなぁ、これやってみたいなーと思った人はあまりいないんじゃなかろうか。
2000年頃に出たシミュレーションゲーム「The Sims」というのがあったけど、これを初めて見た時と印象が似ている。多様なキャラクタがいるんだけど、「それじゃないんだよなー」という感が否めない。
HorizonWorldsはユーザが作成したアバターデータを勝手に改変したことがあり(故意ではないかもしれないが)、自己表現を規制するような意図があるのでは?と疑いが持たれた。
また、作成できるアバターもパターンは多いのだが現実的に存在するようなものしか作れず、自己表現を実現できないという問題点もあるらしい。
元のサービスが実名登録のFacebookだからユーザと現実の情報をガチガチに結びつけようとするのはこのサービスについては自然なことなのかもしれない。
せっかくメタバースを体験するなら、現実の自分の姿からは解放された自由なアバターでメタバース生活を送りたいだろうと思う。
Meta社が巨大企業なだけに、Meta社のモラルを他のメタバースに押し付けるようなことがなければ良いのだが、というような事が2章の最後に書かれていて、絶対無いとは言い切れないよな、と一抹の不安を覚えるのでありました。
3章に続く