農業コミュニティ
数週間前からtomajo DAOというDiscordのコミュニティに参加している。
tomajo DAOは端折って言うと、tomajo NFTというNFT発行をベースに農家を応援するコミュニティ。
実験
このコミュニティではこれまでの農業のカタチに囚われない形を模索していて、
その中で、仮想通貨と農作物を取引する実験的な試みが行われている。
手数料
わざわざ仮想通貨を使わなくてもECサイトやメルカリで買えば良いじゃない?
と思うかもしれないが、ECサイトの手数料を確認すると、
食べチョクやポケットマルシェなどが約20%と決して馬鹿にできない手数料がとられてしまう。
ただ、食べチョクなどは手数料が高いだけあって、ただ作物を並べるだけでなく、生産者の顔や作物へのこだわりなども掲載して、生産者と消費者の距離を縮める努力をしていて、悪いサイトというわけではないが、やはり20%は高い。
STORES(ストアーズ)やWix、メルカリでも販売は可能で、手数料は5%程度だが、
その分、購買に繋げるまでの手間が販売する側に負担になる。
仮想通貨で取引するメリット
メリットは以下が考えられる。
1.手数料が安い
ECサイトを介さないので実質手数料は無料となる。ただし、仮想通貨(eth)を購入者から生産者のウォレットに送金する際にガス代が発生する。(0.0005eth=50円程度 7/4現在)
2.着金が早い
仮想通貨(eth)を送金すると、数秒で着金が完了する。通販の場合、一定期間後に振り込まれるなど時差が大きい。
仮想通貨で取引するデメリット・課題
デメリット、課題ももちろんある。
1.匿名なのに実名
通常のECサイトであれば実名の氏名や住所に対して配送するので、実名であることに抵抗がないかもしれないが、仮想通貨の場合は仮想通貨のやり取りは完全に匿名でできるのに対して、商品を配送する際には購入者の実情報が必要になってしまう。仮想通貨が匿名であるがために、逆に個人情報を意識する結果になっている。
2.送料が高い
これもECサイトと同じで送料は同じように発生する。
ただし、仮想通貨は価格変動があるので、日本円で同じ送料でもethの価値によって利益に幅が出て、価格設定に迷うことがあるかもしれない。
3.すぐに現金化できない
これは想像でしかないのだけど、ある程度実績、余裕がある農家なら問題ないかもしれないが、就農間もない場合や資金に余裕がない農家の場合に問題になるかもしれない点。
生産者の現金の動きとして、仮想通貨で取引した場合、仮想通貨がウォレットに入ってももちろん現金としては増えない。
逆に生産の原価+送料がマイナスの状態になる。
取引の数をこなせばこなすほど、仮想通貨は受け取っても現金としては減っていくので、全体的に見れば利益があるのに現金としては損失が増えていく現象が発生する。
まとめ
農作物を仮想通貨で取引する取り組みについては、上記のようなメリットと課題がある。
生産者としては、ある程度余裕がある状態でやるべきで、仮想通貨を得たらすぐ現金化しないとまわせないような状態ではやるべきではないのかなと思う。
価格競争をする必要はないので、コミュニティ内での自分が作る農作物のブランド価値を高めて、多少高くても選んでもらえるよう発信していきましょう。
気になった方は
生産者でも消費者でもtomajoDAOが気になった方はコチラから
次回
仮想通貨での取引と、それに伴って発生する税金がどうなるのか?
疑問点を上げ連ねる回になると思います。
以上